みなみけの居間の片隅に、ところどころボロボロな熊のぬいぐるみがある。
鮭も狩れなさそうな顔をしているそいつは、藤岡がチアキに買ってきたクリスマスプレゼントだ。
そいつの名前は《ふじおか》という。
「チアキのやつめ、またこんな所にふじおかを放置しやがって。」
私は呆れながらふじおかを拾い上げた、そこで私はひらめいた。
「ふじおかが急にいなくなったら、チアキのヤツ焦るだろうな…」
今は幸い家には私しかいない、軽く不適な笑みをみせてどこに隠そうかと台所をへいってみた。
「お、いいところがあるじゃあないかい。」
私は朝ハルカが洗ったばかりのなべが無造作に転がっているのを発見した、思わず笑みが綻ぶ。
この中に隠しておけば、夕飯になるまで見つからないだろうと考え、なべの中にふじおかを放り込んで、蓋をしめた。

数分後、まだまだ二人が帰ってくるまで時間がある。センベイを食べながらごろごろ雑誌を読んでいると
『ぶーう ぶーう』
なんだか歪な音が台所から聞こえてくる。なんだろうと私は蝿叩きを手に持って台所にいってみたところ
『ぶーう ぶーう』
音はする、だが、敵の正体がみえないではないか!これが噂のラップ音というやつなのか!
ついに我がみなみけでも幽霊が出没するようになったか、と思い、食塩でも盛ってやろう!
と食塩に手を伸ばしたときに…
「なべからだと…?」
私はふじおかを隠したなべから歪な音が響いているのに気が付いた!
「しまった、ふじおかめ。まさかわたしに積年の恨みを晴らすべく、ついに魂をもったか!」
おそるおそる鍋の蓋をあけてみる…、そこには………
なんということだろうか、ふじおかの手が小刻み振動しているではないか!
流石のわたしもこれには驚いた、一体なにがおきたのだろうと、口を「お」の字にして
ふじおかを蝿叩きでもちあげた、やはり、そのふわふわの手が振動している。
「これはまさか…、ふじおかに隠された特殊能力なのか…?」
どうやら小刻みに振動する以外に変化はない、意を決してふじおかをつまみあげた。
「手が…振動してる。それも結構な威力だぞ、これは…」
額から滴る汗をソデで拭い、振動を繰り返すふじおかを眺める…。
しかし、一向にやみそうにないので私はひとまず、ふじおかで遊ぶことにした。
テーブルの縁にふじおかの手を当てて振動させたり、カーテンからブラ下げてテルテルふじおかをしてみたり
なかなか暇がつぶれたが、一向にやむ気配がない事態に私は少々焦りだしていた。
「これ…どうすれば直るのだろうか…」
何かスイッチがあるのでは?と、ふじおかの全身をまさぐっていると突如!振動の威力速度がパワーアップした!
これはもうすでに健康危惧レベルだ!私は焦る前にとりあえずふじおかハンドで肩を揉み解しておいた。
「あ〜…気持ちいいな、こいつ…」
ひと時の幸福を味わったあと、私はここで思いついてしまった…
ふじおかのパワーハンドを使って、あることをしてみようか…と。
それは…、今でも何故あんなことをしたのだろうかと悩むときがあるが
恐らく、色々と欲求不満だったのだろうと解釈する…うう。
事もあろうに私は、自分の胸にふじおかハンドをあててしまったのだ!
「あうっ……うぁ、、ぅ、」
ふじおかハンドのパワーは健康危惧波だ、胸の先端に当てただけ体にくすぐったいような、きもちいいような、不思議な感覚が走った。
「うぅ、ぁ、、…ま、不味いぞ、コイツは不味いぞ。コイツの手は強力すぎる!不味い!」
悪い感じはしなかったので、服の上からあてていたが、流石にヘンタイだろ!と思いなおしてふじおかを手放した。

しかし、もう多分ときは遅かったのだろう…。
「…ま、まだチアキとハルカは帰ってこないな…。」
時計を一瞥して、再びふじおかを掴んだ。そして私はゆっくりとTシャツをたくし上げる。
自分で言うのもなんだが、私の胸は小ぶりらしくいい形をしていると想った。胸の先端も薄く桃色だからな。
私はふじおかの両手を掴み、ゆっくりと乳首へとふじおかハンドを当ててしまった…
「あう、あううぅ、うぁ、…ぅうん、うっ...」
家に誰も居ないこともあり、この奇妙な感覚に私は溜まらず声を漏らした。
大丈夫だ、誰も見てないし…、そんな安堵感から私は理性を捨て始めてきた。
「はぁ、、あうっ、ぅんっ、ぅんぅんぅんっ…あはぅ...」
ふじおかの両手を掴み、小刻みに動かしていくと、乳首を中心にこねくりまわっていく。コレが胸の中では私が一番
気持ちよかった…。
「ひゃぁ、あぅ、あぁはぁ...ぅんっ、ぅっ、ぅぅううう...」
私の桃色の乳首もすっかり充血して硬く膨らんでいく、若干背徳の精神を覚えながら…わたしはゆっくり
…スカートをたくしあげた…
その日は私は水色の縞パンをはいていた、なんだか悪いことをしている気分になったが
もう私は私を止められない、片手で自分の胸を大きくまさぐりながら…
ふじおかのバイブハンドをパンツをひっかくようにして沿わせた。
「ひゃうっ! …あうっ、あっ...」
思わず大きな声が出てしまった、最初の当たり所がどうも悪かったらしく、電撃のようなものが背筋を走るのがわかった…
「ふ、ふじおかめ…貴様だけだぞ、私のこんなところ…こんな、ところを…あうっ。」
ふじおかの顔が憎らしく見えてくる、でも、私は行為をやめることができなかった。
「あっ、ううっ、はぁぁっ、いっ、いぃ、いぃ、、よぉ...あふぁ...」
全身の血液が沸騰してるみたいに熱い…、左手で私は乳首をつまんで上下に動かしながら
右手でふじおかのハンドを動かし、パンツに沿わしている。じんわりとパンツが濡れていくのがわかった…
「ふ、ふじおかめ…、ふじおかっ、ふっ、あ、あぁぁ、うぅんっ、ぅんっ、おっ、いぅ...」
もう理性のタガなんて外れていたさ…、わたしはぬれたパンツを引き下ろし、まばらな陰毛の間に
ふじおかのバイブハンドをやさしく、ゆっくりと突っ込んだ

「あぁっ、うぃっ!いぃ!あぁんっ、いぃ、ぉ、きも、、ち...いぃぃぃっ!」
今思うと恥ずかしくなる、私は誰も居ないことをいいことに感じたことをさらけ出していた。
「んはぁっ、ん、ん、んっんんっ!! いぁっ、だ、だめ...こ、れぃ、…あぁぅ!」
なんだか下腹部から競りあがる物がある、これ以上はダメだと想っていても…もう手が止まらないんだ。
「あっ、あっ、はぁはぁはぁっ、んゃっ、やんんっ、いっ、こっ、こわれっ」
ふじおかの手を持つ手が力む、私は自分自身への最後のトドメとして強くねじりあてた…
「あうぁっ、こわれちゃっ、こわっ、ぃ、きもっ、ち、よっ…あぁっ!!」
私は、初めての昇天を…ふじおかのバイブハンドで迎えてしまった…

〜後日談〜

私が絶頂を向かえ、ふじおかの手を強く握ったら…バイブは静かに止んでいった。
アレ以来私は自分自身が怖くなったので、ふじおかには手はださなかったが…
最近、チアキが寝る前にタオルといつものようにふじおかをもって寝室に入っていく。
「………ははあ。」
私はしたり顔でみやり、次の日の朝、チアキの部屋にもぐりこんだ。
チアキの顔の横で横たわるふじおかの手は……
…少し濡れていたので、決定的だな…、と想ったんだ。


それにしても藤岡のヤツは、確信犯でこれを買ったのか。
それともこの機能について知らなかったのか、
それはふじおかしか、知らない…。

そう、昨日はハルカの部屋でふじおかが発見されたことも伝えておこう。

 

 

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